新潟県三条市は、公募していたふるさと納税の戦略を立案、実行するCMO(チーフ マーケティング オフィサー)に東京都に住む澤正史さん(41)を決めた。
CMOは「マーケティング特任専門員」のこと。昨年度、三条市のふるさと納税の実績は、2万4953件の合わせて7億2261万4千円。となりの燕市の昨年度実績は全国で10位に入る約50億円と比べて大きく水をあけられた。
そこで三条市はふるさと納税の強化を図ろうとデジタルマーケティングやウェブサービスの知識や経験があり、マーケティングの戦略や戦術を立案した経験がある人材を公募した。
国内外から314人もの応募があった。2度の面接を行って澤さんに決めた。澤さんはこれまでNetflixエンターテインメントジャパンに勤務し、それ以前はDAZN Japan、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、ターナージャパンで働いた。東京外国語大学ポルトガル語専攻卒業で、在学中にブラジル、リオデジャネイロで1年間の留学経験もある。
澤さんは10日に行われた滝沢亮三条市長の記者会見に自宅からリモートで参加した。母が長岡市出身なので子どものころから新潟県を訪れている。登山が好きで、三条市で生産される登山用品を持っている。
ふるさと納税の戦略については、ブランディング、タッチポイントの増加、単価アップをあげ、「全国の皆様に三条市の魅力をお伝えし、ファンになってもらってさらには三条市が発展していくことを目指していきたい」と述べた。
滝沢市長は澤さんについて広告、営業、マーケティングで幅広い実績があるとし、「澤さんからは、ふるさと納税を通して三条市の魅力を全国に発信し、地域経済の発展に貢献していただけるものと確信する」と期待した。