燕市議会で13日開かれた総務文教常任委員会で、議案が否決されるという前代未聞の珍事があった。
否決された議案は「燕市吉田トレーニングセンター条例の一部改正について」。燕市吉田トレーニングセンター「ビジョンよしだ」の老朽化に伴う大規模改修工事が来年4月に着工する。
燕市では、社会教育施設使用料の見直しを進めている。燕市吉田トレーニングセンターでもリニューアルオープンにあわせて利用料金を変更する。その関連条例を改正する議案だ。
13日はその採決が行われた。起立採決で委員長の塙豊市議を除く6人の委員のうち、5人が反対、1人が賛成した。反対の理由には、利用者の区分が「高校生以上65歳未満」とあることについて高校生は無料にすべきという意見やトレーニングルームの「高校生以上65歳未満」と「65歳以上」の区分しかなく中学生の利用が想定されていないといった意見があった。
反対の理由はともかく、これまで1年ほどかけて議会で理事者側と協議してきた。その結果を受けて理事者側がまとめた議案を委員会が否決するという理解しにくい事態になった。
議案は9月定例会最終日、24日の本会議で採決される。委員会の採決の結果は本議会の採決に影響しないが、各委員の意思はそれぞれの所属会派を代表するので、反対した委員はもちろん、所属会派の市議も本会議の採決で反対しなければ筋が通らないが、本会議では可決の方向という話もある。