新潟県警燕署(渡辺将署長)は17日、7月下旬から8月上旬にかけて3件の特殊詐欺被害を防いだ燕市内の金融機関2店舗とコンビニ店1店舗と各店舗の従業員5人に署長感謝状を贈った。
複数まとめて表彰するのは珍しい。新型コロナウイルス感染防止のため、署長感謝状式を見合わせてきたのと、特殊詐欺被害を防いだケースが続いたこと感染拡大が収まるのを待って、まとめて署長感謝状を贈呈した。
署長感謝状を受けた店舗は、第四北越銀行吉田支店、セブン-イレブン吉田大保町店、三条信用金庫燕西支店。
第四北越銀行吉田支店(椎名和行支店長)と職員の鈴木和香子さんと新保稚子さんを表彰した。鈴木さんと新保さんは7月下旬に70歳代の女性客が手数料名目で数十万円の振り込みを申し出たことから詐欺を疑い、振り込みを中止するよう説得し、警察に通報して被害を防いだ。
セブン-イレブン吉田大保町店(長岡友子店長)と店員の渡辺沙也佳さんと堀あゆみさんを表彰した。渡辺さんと堀さんは8月上旬、60歳代の女性客が3,000円分の電子マネーの購入を申し出たときに「出会い系サイトで知り合った相手とやりとりするのに必要だ」などと言ったことから詐欺を疑い、購入を中止するよう説得し、警察に通報して被害を防いだ。
三条信用金庫燕西支店(添田和宏支店長)と職員の外山江美さんを表彰した。外山さんは8月上旬、70歳代の男性客からATMでの振り込み方法を聞かれ、男性客が振り込み目的を「情報サイトの鑑定士と連絡をとるために1万円を振り込み、ポイントを購入する必要がある」などと話したことから、振り込みを中止するよう説得し、警察に通報して被害を防いだ。
渡辺署長は一人ひとりの署長感謝状を手渡し、昨年1年間で燕署管内では約3千万円の特殊詐欺被害があり、ことしはこれまで5件、1,069万円の被害があり、「1回目にだまされると詐欺グループは2度目、3度目とやってくる。その被害は最初に止めた被害の何倍も大きくなる」と感謝した。
贈呈式後、渡辺署長は、複数まとめて署長感謝状を贈るということは、「それだけ特殊詐害多いことでもある」と気を引き締めた。