寺子屋つばさ実行委員会(高橋克典会長)は2日、燕市国上・勤労者体育センターなどを会場に第14回食育学校「はらぺこ塾」を開き、小学生20人がリアル謎解きゲームやニワトリのと殺体験などを行い、日常にない体験を通じて食事のありがたさなどを学んだ。
14回目となる今回は新型コロナウイルス感染症の状況を考慮し、例年の1泊2日の体験ではなく日帰りで開催。三条市、燕市、加茂市、弥彦村の小学4年生から6年生の計20人が参加した。スタッフは、実行委員会の社会人メンバーに加え、新潟経営大学の大学生17人が子どもたちをリードして1日、一緒に活動した。
小学生の参加者ははらぺこを体験するため、朝食を抜いて集合し、午前9時に体育センターで開会式を行ってスタート。午前中はアイスブレイを兼ねたレクリエーションや自己紹介、午後から本覚院へ移動して住職のあいさつを聞いてから宝珠院でレクリエーションとして学生が怪盗にふんし、リアル謎解きゲームを行なった。
参加者から神器を奪おうとする怪盗から神器を奪われないようにする謎解き。全参加チームが協力し合い、正解にたどり着いた。
その後、毎年恒例の食育講座と合わせてニワトリのと殺体験を行った。目の前で生きていたニワトリをと殺していくようすに最初は顔を覆ったり、直視することができない子どもたちもいたが、大学生が命をいただく大事さを話したり、少しずつ子どもたちも慣れていき、さわれるようになった。
羽などの処理や学生の解体していくようすを一緒に参加していくなかで、小学生から「鳥肌ってここから来てるんだ」と自分の目で見て学んだり、学生からの部位の説明に自分たちがふだん食べているところがどこか知り、腹から卵が出てくるようすに驚きながらも「本当にお腹から卵が生まれてるんだ」など、五感で知識を吸収していた。
最後は、鶏を社会人メンバーを中心に調理し、参加者の小学生たちは美味しいと言いながら腹ぺこになった腹を満たし、閉会式を行い1日の体験が終了した。
参加した6年生は「鳥をと殺するのは最初は怖かったけど、命の大切さを学ぶことができたし、楽しかった」と話し、参加した大学生も参加者がわずか1日なのに見るからに成長しているようすを実感していた。