31日投開票の衆院選で自民党の河野太郎広報本部長(58)が26日、新潟入りし自民党候補者の応援演説を行った。河野氏は新型コロナウイルス対策、テレワーク推進による地方の発展、立憲民主党と選挙協力する共産党の日米安保条約破棄や天皇制廃止の考えに対する批判などを訴えた。
午後2時からの新潟市北区のベイシア新潟豊栄店前で行った応援演説で河野氏は、新潟市のワクチン接種率は、人口10万人以上の日本の都市のなかで2番目に高いというデータを示して市民の理解と協力に感謝した。ワクチン接種が進めば第6波の山を小さく抑えられる。コロナの治療ができる新しい飲み薬が年内には一般的に使えるようになるはずと期待した。
10分から15分で結果がわかる抗原検査キットが一般に薬局で販売できるようになり、今は1回の検査に何千円かかかるが、国が支えてせめて100円くらいになればイベントや宴会の15分前に集まってもらって検査キットを配り、陰性の人はイベントや宴会に参加できるようになる。学校や保育園や介護施設で毎朝、検査をしてクラスターを防げるようになればインフルエンザと変わらなくなり、「日本の経済をもう1回しっかりと再起動していく、そうしたことができるようになる」と明るい見通しを示した。
感染対策でテレワークが進んだ。やってみたら能率がいい、快適だと、テレワークが進んでいる。5Gのネットワークを全国津々浦々に広げたい。霞ヶ関にいなくてもこの新潟のまちで農水省や経産省の仕事、東京や大阪に本社のある会社の仕事ができるようになれば、東京、首都圏に住んで毎朝、長時間の満員電車に揺られる必要がなくなる。
地元に戻って子育てをし、両親の介護が必要になった会社をやめなくても会社の仕事を続けながら地元に戻ってきてテレワークしながら介護ができるようになる。東京に集まった人口がだんだん地域に戻っていき、慣れ親しんだ地元の環境がいいところで子育てをしながら東京の賃金体系で地元で仕事をすれば、地域の若い人口が増えていく。東京の賃金体系で戻ってくるので、地域の消費活動も活発になると持論を展開した。
今回の選挙で問われているのは、「自由民主党公明党の連立政権に引き続き任せるか、共産党を入れた野党にこの国の未来を預けるのか」。日本の防衛予算は1年間に5兆円で、中国はその4倍の20兆円。中国は航空自衛隊の3倍以上の戦闘機を保有し、日本を射程にとらえるミサイルを数百発、備えている。
その軍事力を背景に毎日のように尖閣諸島にプレッシャーかけており、4倍の軍事予算の差では日本と中国が1対1で軍事的に向き合うのは極めて厳しい状況だからこそ「われわれは日米安全保障条約を基礎にした日米同盟で中国と向き合おうとしている」。
しかし、共産党は選挙公約で日米安保条約の破棄を明確にうたっており、「日米安保を破棄して、どうやって尖閣諸島を中国から守るというのか。どうやって中国が台湾を侵略するときに、沖縄に被害が出ないように沖縄を守ることができるのか」と疑問を投げかけた。
日米安保条約破棄の次にくるものは、共産党の長年の主張の自衛隊は憲法九条違反だから廃止しろ、その次は天皇制の廃止。野党は共産党に候補を立てられたら、どこの選挙区も勝つことができず、共産党と選挙協力しているが、政権を取ったら共産党の言ういうことを丸のみしなければならない状況になっている。
「今回、問われているのは、共産党の主義主張を取り入れた野党政権をつくるのか、それとも自由民主党公明党の連立政権に引き続き、お任せいただくのか。それが問われる総選挙」と自民党の候補者への支援を求めた。