一騎打ちの激戦となった衆院選新潟4区は、わずか238票差が名案を分けた。7期目を目指した前職の立民・菊田真紀子氏(52)が三条市長を14年間務めた新人の自民・国定勇人氏(49)に競り勝ったが、国定氏の比例復活当選も決まり、結果的に2人とも当選した。
開票結果は菊田氏97,494票、国定氏97,256票。国定氏は三条市で菊田氏の23,689票を8,000票余り上回る31,765票を獲得したが、田上町を除く各市町の得票はすべて菊田氏を下回った。
テレビ各局の出口調査の結果はどれも国定氏が菊田氏を上回り、開票を待つ両陣営とも国定氏有利の雰囲気だった。国定陣営には早々に藤田明美加茂市長と佐野恒雄田上町長に続いて午後10時45分、滝沢亮三条市長と久住時男見附市長が訪れた。会場で4人の首長の紹介もあり、あとは国定氏の勝利宣言を待つだけといった様相になった。
状況が変わったのは午後11時27分、滝沢市長と久住市長が連れ立って退席した。菊田氏当確の情報が入っり、2人は菊田氏の陣営へ向かった。間もなく菊田氏の当確が伝えられ、その後、2人は再び国定陣営に戻った。
一方で開票前、菊田氏の国家公務員の夫が急死したことがわり、菊田氏が急きょ上京して菊田氏不在の陣営に菊田氏が電話で支持者に感謝の言葉を述べる異例の事態となった。