新潟県燕市に出没していたシカ1頭が、9日に燕市分水地区の道路上で死んでいるのが見つかった。車とぶつかったのが原因と思われる。
シカの死体が見つかったのは、燕市国上地内の大河津分水路右岸側、県道159号分水寺泊線の渡部橋-野積橋間。シカの死体を発見したと通報を受けた県地域振興局が現場で確認してブルーシートをかけて道路の外に移動し、さらに連絡を受けた燕市生活環境課で死体を処分した。
シカは口から泡を吹き、吐血していた。外からけがの跡は確認できなかったが、車とぶつかったらしい。死体があったのは国上山からの市道が接続する丁字路の部分でもあり、国上山からシカが出てきて県道を走行していた車とぶつかった可能性が高い。
燕市では10月30日朝、市街地の蔵関地内の県道68号燕分水線をシカが歩いているのが発見され、その後、分水方面へ向かったのを関係者が目視で確認しているが、日没とともに追跡をやめた。その後、シカの目撃情報はなかった。
目撃されたシカは立派な角をもった大きなオスで、角の形や体毛の色などが死んでいたシカと同じで、シカが逃げた方向も死体が見つかった方向と同じで、同一個体と思われる。
近年、燕市内でイノシシの出没が目立っているが、シカが燕市で確認されたのはおそらく初めて。イノシシは人を襲う危険性があることから射殺したこともあるが、シカは人に危害を加える可能性が低いため、射殺などは行わない方針だ。