新潟県燕市の市立吉田中学校の女子生徒が校舎から転落死した事故に伴って燕市教育委員会は25日、第三者委員会「燕市いじめ防止対策等専門委員会」を初めて開き、さらに資料を集め、会合を重ねて年度内に報告書をまとめることにした。
女子生徒は9日に校舎3階のベランダから飛び降りたとみられ、自宅からはいじめがあったことを記述した遺書が見つかっている。
専門委員会は6人の専門委員で構成。約2時間、非公開で会合のあと高校特別顧問の吉澤克彦委員長が取材に応じた。吉澤委員長は、女子生徒が「死に至るまでの状況を少しでも明らかにしていきたいという思いで会議に臨んだ」とし、次回は12月16日に専門委員会の開催を決め、それまでに今回の初期調査で明らかになったこと以外に、さらに詳しく調査してほしいことや聞き取りをしてほしいということについて資料を出してもらい、出てきたものについて精査することにした。
第三者委員会から直接的な聞き取りなどを行う予定はない。今年度内に報告書をまとめることを確認した。「経緯を明らかにしていくのは、本人の尊厳を尊重する意味でもとても大事なことと思っているのでしっかりと調査し、報告書にまとめたい」、「死に至った意味や理由について少しでも明らかになり、その死が無駄にならずに新たなことが起こらないためにも、その子のためにもしっかりと明らかにしていきたい」と述べた。
遺書が残されていたことに「子どもたちが、自分たちのつらい気持ちなどを表出する場所だとか人だとかをもうちょっと増やして、子どもたちのわずかな変化でも見逃さないような体制にできないか、そのひとつは例えば気持ちを書けるようなものを用意するだとかというようなことを、できるだけ早くやっていこうというような話はちょっと出ている」。
事故か自殺かについては「転落事故という形で考えている」が、「私たちが要求した資料が出てきた段階で、そうであるっていう結論が出せるのであれば話すが、警察の発表以上のことが言えるかどうか難しいところだなというふうに感じている」が、何があれば自殺と断定できるかは難しく、「どの資料が出たらというのは今、限定できない」と答えた。