新潟県弥彦村は1日午前9時から村役場で初めての除雪出発式を行った。昨冬の大雪の対応を踏まえてことしは除雪作業の従事者をこれまでの6人から女性職員1人を含む11人に大幅に増員し、除雪計画路線も延伸して官民一体となって冬の村民の安心安全を目指す。
新たに除雪作業に当たる大型特殊免許を取得した村職員5人と除雪作業を委託している民間業者のうち9社から13人が出席。広瀬勝利副村長はあいさつで、昨冬の大雪を乗り切った除雪作業に感謝し、除雪作業員が高齢化などで減少し、除雪路線を削減している自治体もあるが、弥彦村では村民からの強い要望で除雪路線を増やし、大型特殊免許をもつ職員を倍増させたことを話した。
昨冬は3、4時間しか休まずに3日間、連続勤務した職員もいた。除雪に関する電話対応もあり、全村、官民一緒になって村民の安全、安心を少しでも守っていきたい」と話した。
弥彦村の車道除雪は374路線、109.8km、うち直営路線は9.3kmで、昨年度より2.4km伸ばした。車道の除雪出動基準は降雪深10cmで、除雪事業者10社と村職員が除雪車19台で作業に当たる。ほかにも歩道除雪、路面凍結防止剤の散布を行う。通常の除雪は、通勤、通学前の深夜から早朝にかけて行う。
株式会社小林組の小林義春営業部長が「わたしたちは長年、培ってきた能力を生かし、冬期間の道路の安全安心を確保する」と安全宣言を行い、5台の除雪ドーザーが安全確認を行って出発した。
新たに除雪作業に当たる女性職員は、農林振興課の志賀史緒さん(45)。弥彦村では昨年、女性消防団が発足し、「女性進出もあり、自分でできることは何だろうと志願した」と言い、「村民の皆さんの生活を守るため安全な除雪作業を心がけたい」と話した。