世界的なアウトドアブランドのスノーピーク(山井梨沙代表取締役社長・新潟県三条市中野原)は、来年度から三条市立大学(アハメド・シャハリアル理事長・三条市上須頃)に寄付講座を開設するのに先立って3日、キックオフイベントが行われ、特別客員教授に就任したスノーピークの山井太代表取締役会長が基調講演、シャハリアル学長とトークセッションを行った。
両者は9月24日、イノベーションの創出による新たなビジネスを創造する地域リーダーの養成が目的の寄付講座を開設する協定を締結した。スノーピークの寄付を講座の運営と講座受講生の奨学金に活用する。
来年度から地域産業の持続的発展の担い手となる次世代のフロンティアへ導くリーダーを養成する「イノベーションを創出するビジネスリーダー養成講座」を開設し、自然指向のライフバリューを基軸とした教育と研究を行う。それ以外の具体的な内容はこれから検討する。
キックオフイベントには学生以外の一般から参加を募り、滝沢亮三条市長や三条商工会議所の兼古耕一会頭を含め約150人が出席。シャハリアル学長から山井会長に特別客員教授の委嘱状を手渡した。任期は2031年3月31日まで10年間。
シャハリアル学長は「私たちを次の世代に導いてくれるリーダーの育成」、「自分たちの未来を導くリーダーを自分たちの手で育てる取り組み」で、「それをかなえることができるのは大変、喜ばしい」と感謝した。
山井会長は、母校の明治大学で特別招聘(しょうへい)教授、青森大学の客員教授に就き、三条市立大学で3例目になり、「地元の大学で若い学生の少しでも皆さんの人生がよくなるような、皆さんがいい仕事にこの地から羽ばたいていくお手伝いができることを心からうれしく思っている」と述べた。
このあと山井会長は「スノーピーク『好きなことだけ!』を仕事にする経営」をテーマに基調講演のあとシャハリアル学長とトークセッションを行った。