新潟県燕市の市立島上小学校(大西聡子校長)4年生13人は、総合学習で学ぶ地元の大河津分水についてその恩恵を受けている地域の人たちから広く知ってもらおうと大河分水を紹介する大型ポスターを製作。7日、新潟県庁などに贈呈した。
ポスターはA0判を8枚をつなぎあわせたもので、縦2.4×横3.3メートル。壁に張ったら壁画のようになる大きなポスターで「未来をつくる大河分水と私たち」と題し、大河津分水の仕組みがわかるマップを描き、その上に4年生が1人1枚ずつ作成したA4判の紹介を張った。
紹介には、大河津分水が洪水から守っている越後平野でとれる農産物、交通網の発展、大河津分水の大改修の工事概要、未来の新潟の姿などを集めた情報や夢をまとめてある。
1896年(明治29)に大雨で信濃川が決壊して未曽有の水害をもたらした「横田切れ」は、島上小学校の学校区にある横田地内の堤防が切れた。そうした水害から越後平野を守ろうと生まれた大河津分水は来年で通水100周年を迎える。
4年生は総合学習で大河津分水を学習している。文化祭では大河津分水の歴史を伝える劇をつくって児童と保護者向けにYouTubeで公開した。ポスターもその一環。3部を作成して7日、4年生全員で県庁のほか北陸地方整備局、関屋分水資料館を訪れて贈呈し、施設見学も行った。
県庁では4人の4年生が、「多くの人たちから見てもらえる場所に紹介してもらえたらうれしい」と話して土木部河川管理課の加納行弘課長にポスターを手渡した。加納課長は「大河津分水や信濃川のことをふだんから勉強してもらったり、大切に思っていることが伝わった」とほめ、大勢の人に見てもらえるように見学ルートに掲示する話した。