新潟県燕市の鈴木力市長は8日、12月定例会で来年4月10日投開票の市長選に4期目を目指して立候補をすることを表明した。鈴木市長は「多選の弊害と市政の継続性との間でいろいろと悩んだ結果」と立候補の理由を話した。
一般質問で堀勝重市議が鈴木市長の政治姿勢についての質問に答えたもの。答弁で鈴木市長は、2010年に初当選したときから多選の弊害を排除するため、 在職期間は長くても3期12年までと心に決めており、数カ月前までは来年4月の3期目の任期満了で身を引いた方がいいと考えていた。
しかし、コロナ禍で市のリーダーが変わることは多くの市民が不安に感じ、せっかく安定してきた燕市政に混乱を招きかねないと、続投を求める市民の声が最近になって増えてきた。
一方でここ2年間は新型コロナウイルス感染症対策に追われ、優先的に取り組むべき課題を思うように前に進めることができていないことへの心残りがる。ビジョン吉田の大規模改修や全天候型子ども遊戯施設の整備のほか、吉田病院の改築や燕労災病院跡地の問題は、自身が責任をもって県との調整にあたらなければならない課題で、来年夏には大河津分水通水百周年も控えており、3回目のワクチン接種も進めなければならない。
「コロナ禍から社会経済活動が回復していない状況のなか、来年4月の任期満了で身を引くのは、私がとるべき行動ではない」、市民の信任を得るのが前提だが、「燕市の安定と発展のために身を引くのではなく、引き続き身を粉にして働くべきだとの思いに至った」と述べた。
鈴木市長はこれまで3期連続無投票で当選している。
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