25人が犠牲になった大阪北区のビル火災を受けて、総務省消防庁が全国の消防本部に対して類似の階段がひとつしかないビルを対象に緊急立ち入り検査の実施を要請したのに伴い、三条市消防本部でも22、23日の2日間、市内4施設で緊急立ち入り検査を行っている。
対象は3階建て以上で屋内階段がひとつしか設置されていない不特定多数が出入りする施設。三条市消防本部警防課職員3人と三条市の建設課職員2人で各施設を順に訪問し、消防は避難通路や消防設備、器具、市は非常照明や防火扉を確認している。
対象施設のうち「春秋まるい」(三条市旭町1)は鉄筋コンクリート造4階建てで、屋内階段ひとつとエレベーター1基を設置している。毎年のように消防の査察を受けているのでとくに問題カ所は見つからなかった。
警防課職員は「物が増えてしまいがちだが、避難する場所は階段しかないので階段に物を置かない、防火扉を閉鎖に支障がないよう、避難経路を確保し、消火器や消防設備の操作の障害にならないように注意してほしい」と求めている。