ことしの無災害を願って9日は各地で令和4年消防出初め式が行われた。昨年は新型コロナウイルスの感染防止のため、ほとんどが中止になったが、ことしは実施の判断がまちまちだ。
県央地域5市町村の消防出初め式はいずれも9日に予定された。三条市と燕市は感染対策を徹底したうえでほぼ例年通りの内容で実施。加茂市と田上町は一斉放水などイベント的な部分を中止して式典だけを行い、弥彦村は中止した。
県央地域は明け方に落雷が発生してあられが降り、三条市と燕市で停電が発生したところもあり、荒れた天気だったが、しだいに収まって午前10時の三条市は気温5.1度で弱い雨が降っていた。
三条市では消防車両による市中パレードや一斉放水のあと三条市体育文化会館で式典を行った。一斉放水は昭栄大橋上流側の五十嵐川右岸河川敷で行い、消防団の小型ポンプなどがうなりを上げて対岸に向け14本の水柱のアーチをかけた。
そのさなかに大通りでは市中パレードの消防車両が赤色回転灯をともして隊列を組んで走った。雨降りのこともあって見物の市民は少なかったが、一斉放水の迫力に目を見張り、子どもたちは大きな真っ赤な消防車に目を輝かせていた。
燕市の消防出初め式は、地元の戸隠神社で無災害を祈願したあと燕市吉田産業会館で式典、観閲、放水披露を行った。燕市では年が明けて3日に佐渡、6日に幸町で発生した住宅火災でそれぞれ1人の死者が出た。
さらに燕・弥彦総合事務組合の消防が管轄する燕市と弥彦村では、3日に弥彦村矢作で発生した共同住宅の火災で1人がやけどで救急搬送され、死傷者が発生する火災が相次いだ。
燕・弥彦総合事務組合では、住宅火災警報器の設置や動作確認など火災予防を呼びかけるパンフレットを作成し、ホームページに掲載。そうしたなかでの出初め式とあって、消防職団員をはじめ関係者は一段と気を引き締めていた。