「成人の日」の10日、新潟県燕市の吉田地区老人クラブ連合会(堀裕恒会長)は「シニアセンターよしだ」で恒例の熟年成人式を行い、還暦の60歳で生まれ変わってから20年の「傘寿(さんじゅ)」でもある80歳を迎えた会員の長寿を祝った。
成人式がなかった時代に生まれた人たちから、還暦で年齢をいったんゼロにして新たに20年のはたちを迎えた人にあらためて成人式をと毎年、「成人の日」に開いており、ことしで27回目。前回は新型コロナウイルスの感染拡大のため3月に遅らせた。今回は前回に続いて祝宴やアトラクションを中止した。
今回は1941年(昭和16)4月2日から翌42年4月1日まで生まれた会員、男13人、女28人の41人がスーツや和服の胸に紅白のリボンを付けて出席した。堀会長は式辞で「時代を乗り越えてきた皆さまからお知恵、お力をお借りして、吉老連や各単位倶楽部の活動を活性化させていきたいので、老人クラブ活動に引き続き参加いただき協力を」と述べた。
来賓祝辞で鈴木力燕市長は、対象者が20歳の当時に『銀座の恋の物語』や『上を向いて歩こう』が流行したことを紹介。『上を向いて歩こう』について「この歌に込められた歌詞は、今まさにわれわれコロナで非常に苦しい状況だが、上を向いて皆さんとともしっかり歩いて行ければと思う」と話した。
熟年成人者代表で若葉会の土田ミツイさんは、小学校に通う冬の日に、風に飛ばされないように当時、木橋だった燕橋の思い出などを話し、「今後も健康に留意し、吉老連の一員としてお役に立てればと願っている」と述べた。