交通事故防止に使ってほしいと10日、新潟県燕市の県警燕署分水交番に硬貨で約1万円の匿名の寄付があった。
交番勤務の職員が交通事故処理のため、10日午後1時から1時40分まで交番を不在にしている間に、交番入り口の左側に燕署直通の呼び出し電話機を格納するアウトドアフォンボックスが設置してあり、その中にプラスチックのガムボトルが入っていた。
アウトドアフォンボックスの扉は透明のプラスチックで中が見えるため、交番に戻ってすぐにガムボトルに気づいた。中身を確認すると硬貨で500円6枚、100円51枚、50円18枚、10円88枚、5円2枚、1円50枚の計9,940円が入っていて、上に「交通事故防止のために使ってください」と印刷された細長い紙が載せてあった。
地元の人の寄付と思われることから、燕署では寄付の趣旨にそって燕市交通安全協会に寄付して交通事故防止に役立ててもらうことにした。分水交番でこうした寄付は今回が初めて。
燕署の渡辺署長の前任地は、旧佐渡東署だったが、佐渡市では毎年、交番に「月光仮面」を名乗る匿名の寄付がある。渡辺署長は「交通事故防止に関して温かい心をもった人だと思い、本当にありがたく思っている。しからるべくところに寄付して、しっかり役立てられるようにしていきたい」と匿名の善意に感謝した。
入り口の左のアウトドアフォンボックス内にガムボトルが入っていた