新潟県田上町の「道の駅 たがみ」(馬場大輔駅長)では、コロナ禍の影響を受ける佐渡にエールをと佐渡出身スタッフが「佐渡フェア」を企画。14日から31日まで佐渡へ行かないとなかなか手に入らない食品を集めて販売している。
このスタッフは、佐渡市の両津に生まれ育った石川加名位さん(35)。結婚して田上町に移り住み、おととし10月に「道の駅 たがみ」がオープンしたときから広報と食品を担当し、今回は仕入れ先に頼んで佐渡の商品を集めてもらった。
石川さんにとって懐かしいのは、有限会社ナカガワ製パン所のパン。母校の旧県立両津高校で昼になると学校にパンを売りに来ていた。カステラパンやエクレアが人気だったという。
一押しは株式会社早助屋の巻きいごねり。佐渡のソウルフードのひとつ、海藻のエゴノリをかためて薄く延ばし、まるめたもので、きし麺状に切ってたれや薬味をつけて味わう。
ほかにも、しまやのフルーツロールケーキ、佐渡乳業の佐渡バター、清酒「真野鶴」を使ったゼリーチョコレート、佐渡りんごと佐渡バター、礒のり、佐渡汽船カレーなど、佐渡を良く知る人には「あるある」な商品がそろっている。
また、イートインコーナーのたがみ食堂おひるとおやつでは、フェア期間中の限定メニューとして道の駅たがみ特製醤油ラーメンと佐渡っ子印の礒のりがコラボレーションした;佐渡の磯海苔ラーメンや佐渡の名物ながも蕎麦も提供している。
石川さんは、ふるさと佐渡が感染症の影響で観光客や帰省客が減っていることを気にかけていた。なにか佐渡を盛り上げることはできないかと思っていた矢先、昨年10月に新潟市・朱鷺メッセで開かれた「フードメッセ in にいがた」に研修で出向き、出店していた早助屋の人と意気投合。とんとん拍子で佐渡フェアの企画が進み、わずか3カ月で実現させた。
石川さんは「佐渡を応援したいし、田上町の人にも佐渡を感じてわくわくしてほしい」と来店を待っている。