「ホワイトデー」のお返しに新潟県燕三条地域の料亭が新潟県内の地域をイメージして仕上げた、宝石のように美しいキューブなようかんのアソート「新潟羊羹(ようかん)」が完成。3月12日から15日までの4日間、限定200個を税込み3,000円で販売、2月28日に予約開始する。
一辺3センチの立方体のようかん8個を詰め合わせた。それぞれ日本の伝統色を思わせる和の色に染まり、層になったものや金箔(きんぱく)を散らしたものもある。
ひとつの料亭がひとつのようかんを担当した。それぞれのようかんに新潟の地名を充てる。そこから色と味のイメージを膨らませた。「燕三条」は金属を熱したときに赤くなる「あかめ色」で春イチゴで表現した。
世界遺産登録を目指す「佐渡金山」は「黄金色」で黒ゴマで上の層に金箔(きんぱく)が透けて見える。「弥彦」はエダマメの「ずんだ色」でブランドエダマメ「伊彌彦(いやひこ)えだまめ」のつややかな竹色。長岡市の醸造の町「長岡摂田屋」はしょうゆ造りの「むらさき色」をブルーベリーを使って表現する。見て、食べて、味わって、さらに地名との連想も楽しめる。
味はようかんの概念を覆す。柔らかく甘さ控えめで甘い物が苦手な人の口にも合う。風味レベルではなく味の違いが際立ち、8個を一気に食べ比べしてしまいたくなる。
企画開発したのは燕三条地域の料亭や割烹など10店舗でつくる「チームアマビエ」。新型コロナウイルス感染症で飲食業界の厳しい状況が続くなかで守るだけでなく、主体的に情報を発信し盛り上げていこうと、これまで料理バトルや懐石料理のコラボレーションに取り組んだ。
1月21日には新潟県にまん延防止等重点措置が適用され、来店や宴会ができないなかでも次の一手をとたどり着いたのが、ようかん。2月初めから企画、試作を繰り返した。料亭がつくるようかんというだけにとどまらず、新潟を代表する広がりが期待できるものをと新潟の地名をテーマにするアイデアを思いついた。
かつては仕出し屋の料理にようかんがつきものだった。今は練り切りをつくるくらいだが、それぞれにできる限りの趣向を凝らした。チームアマビエ代表の「料亭 二洲楼」の石橋昭尚さんは「新しい挑戦は何だろうと企画した。甘味はやったことがない。どうせなら和菓子でと。アイスよりも土産になり、新潟の名物で食べておいしい、味にこだわってみた商品をと考えた。今後も新しいチャレンジをしていきたい」と話すとともに、「まん防が明けるころには客を集めたイベントをやりたい」と願っている。
予約は「カラオケスナックKiKi」(電話:0256-35-0321・三条市一ノ門1)へ。また、ホワイトデーの3月14日は三条市の「春秋 まるい」と「遊亀楼 魚兵」、燕市の「ちゃんこ越葉」で販売する。いずれもなくなりしだい終了。