新潟県警三条署と三条市防犯協会は2日、特殊詐欺被害を未然に防止した三条市内のコンビニ店と店員に丸山毅署長と三条市防犯協会会長の滝沢亮三条市長の連名の感謝状を贈った。
表彰を受けたのは、セブン-イレブン中越栄町店(石川元栄店長・三条市一ツ屋敷新田)と、そこで働く店員のマネジャー長野友秋さん(40)とアルバイト店員池祐幸さん(53)。感染防止対策もあって代表の長野さんが三条市役所を訪れ、感謝状を受けた。
ターゲットになったのは60歳代の男性。パソコン初心者でインターネットサイトを閲覧していたところ、画面にウイルスに感染したという警告画面が出た。表示されたサポートの電話番号に電話すると、片言の日本語を話す男性から「パソコンがウイルスに感染した。支払いのためにカードが必要だ」などと言われ、8万円を請求された。
指示にしたがって男性は、先に別のコンビニ店へ行き、8万円分のプリペイドカードを購入してプリペイドカードのコード番号を入力したが、パソコンは直らなかった。すると犯人は違うコンビニ店へ行って同じように8万円分のプリペイドカードを購入するように言われて訪れたのが、セブン-イレブン中越栄町店だった。
男性がよくわからずにプリペイドカードを購入しようとしていたので、長野さんと池さんが購入理由を確認すると「パソコンがウイルスに感染した。支払いのためにカードが必要だ」などと答えたことから、警察に通報して架空料金請求詐欺被害を未然防止した。先にだまし取られた8万円の被害届けは三条署で受理し、捜査している。
三条署管内ではことしに入って2月末までにすでに4件で総額589万円の特殊詐欺被害が出ている。セブン-イレブン中越栄町店は、昨年10月にも同様の手口の詐欺被害を未然防止して感謝状を受けたばかりだ。
長野さんは「高額を請求されたら1回、冷静になってほしい。コンビニに来る前に警察に相談するとか」と話した。滝沢市長は「着実に注意喚起をして1件1件、皆さまの協力をいただいてつぶしていくことが何よりも大切と思う」、丸山署長は「ここで止めていなければさらに8万円、10万円と被害に遭っていたと思う」と未然防止に感謝した。