火焔(かえん)土器に代表される「縄文」をキーワードに三条市など信濃川中流域の新潟県内の市町村の交流・連携をはかる信濃川火焔街道連携協議会(会長・関口芳史十日町市長)は9日、「カムバックサーモン事業」として三条市立笹岡小学校(唐沢実校長・児童58人)の児童からサケの稚魚1万6千匹を信濃川支流の五十嵐川に放流してもらった。
2010年に協議会が発足してから毎年、学校を変えて三条市内の小学生から稚魚の放流を体験してもらっている。ことしは笹岡小の児童を対象にが2学年ずつ、3回に分けて森町地内にある「白鳥の郷公苑」前のハクチョウが飛来する五十嵐川河川敷で稚魚を放流してもらった。
稚魚は五十嵐川漁業協同組合(飯塚喜一代表理事組合長)が用意。小指ほどの大きさに育った黒い稚魚をバケツに移してもらい、河原に下りてバケツを川の水につけて優しく稚魚を川に流した。
児童は放流に向けた事前学習で五十嵐川に仕掛けられたウライやサケの産卵のようすを見学している。稚魚の姿に児童は「ウナギみたい」。元気に再び五十嵐川をのぼって来てくれることを願い、「頑張れ!」、「大きくなって帰ってきてね!」と声をかけてきらきら輝く水面の下をすいすいと泳いでいく稚魚を見送っていた。