昨年8月の東京2020パラリンピック開会式での国歌独唱で11月3日に新潟県三条市から初めての市民栄誉賞を受けた三条市出身の全盲のシンガーソングライター、佐藤ひらりさん(20)は、その副賞で三条市子育て拠点施設「あそぼって」に幼児用滑り台1台を寄付し、21日、「あそぼって」でその贈呈式と春風コンサートが行われた。
ひらりさんは副賞の一部で寄付をしたいと三条市に問い合わせ、希望に応えてカメをデザインした幼児用滑り台1台を寄付し、「あそぼって」に設置した。贈呈式を行うにあたり、せっかくならコンサートもとなったもので、親子など約150人が来場した。
贈呈式ではひらりさんから滝沢亮市長に幼児用滑り台の目録を手渡し、カウントダウンを行って幼児用滑り台にかけてあったカラフルなカバーを滝沢市長が引っ張ってはずしてお披露目した。
春風コンサートでひらりさんは、キーボードの弾き語りでオリジナルの「ほめられてのびる子行進曲」をはじめ4曲を披露した。
ひらりさんは市民栄誉賞第1号となったことに感謝し、「そのときに市民の皆さんにいただいたなかから遊具をプレゼントさせていただきたい。市長をはじめ市民の皆さん、市民栄誉賞をいただき本当にありがとうございます」と頭を下げた。
滝沢市長は寄付に「いつもいただいてばかりで申し訳なく、ありがたい。常に三条のことを気にかけていただき、市民を代表して感謝申し上げる」と礼を述べたほか、最後に子どもたちからひらりさんへ花束も贈って感謝した。
このほかにも東日本大震災の被災地への支援を続けるひらりさんへは、副賞で被災地に何かプレゼントをしたいと検討している。