新潟県三条市の下田地域で活動するNPOソーシャルファームさんじょう(柴山昌彦理事長)主催「第6回しただ地域資源発掘コンテスト」の審査結果がこのほど発表され、その受賞者の副賞に金賞を受賞した中学生考案の「チョコレート下田笹団子」が現実化して贈られた。
しただ地域資源発掘コンテストは、下田地域の足元にある魅力を本当の宝物化することを目的に2015年から毎年開かれ、ことしで6年目。地元の小中学生がふるさとについて調べるきっかけづくりにもなっている。
今回は三条市内の小中学校や一般から合わせて79件の応募があり、金賞は一般の部3件、小学生部門で個人5件、団体3件、中学生部門では個人4件、団体1件の受賞が決まった。
受賞者には賞状と記念品の地元のナチュラルミネラルウォーター「千年悠水」、3人制プロバスケットボールチーム三条ビーターズのしおりを贈呈。あわせて今回、見事に金賞を受賞した下田中学校2年生佐藤れのんさんが考案した「チョコレート下田笹団子」を試作して受賞者への副賞にした。
このチョコレートの製造に協力したのは、農業体験や加工体験ができる三条市農業体験交流施設「サンファーム三条」。坂内君代美センター長(53)は「試作を重ねて笹団子に合うチョコレートをやっと見つけだした。生地は一晩、寝かせたてから、水を加えながらさらにこねると弾力が増してもちもちしたお団子に仕上がる」と話す。
笹団子には下田地域特産の「ごんぼっぱ」を練りこんだ生地を使い、笹の葉で包み、すげのひもでしばって20分、蒸したら完成だ。
自身のアイデアが実際に形になって味わった佐藤さんは、「合いますね。初めて食べられました。おいしい」とにっこり。「チョコレート下田笹団子のほかにも考えてみたい。下田は食べ物がおいしいのと、自然が豊かなのが魅力です」と意欲的だ。
子どもたちが考える斬新な提案を、おとたちが形にしていくその関係性に下田への思いが伝わる。特産品に新たな可能性を見い出すことで、古き良き文化が末永く受け継がれていくきっかけになることが期待される。