10日投開票の任期満了に伴う燕市長選まであと2日となった8日朝、立候補した4期目を目指す現職の鈴木力(すずき つとむ)氏(61)と新人で元燕市職員の更科晃(さらしな あきら)氏(58)はそれぞれつじ立ちを行った。
鈴木氏は燕郵便局前でつじ立ちした。産業界や団体の支持を集めており、赤いウインドブレーカーを着た運動員ら約80人が参加。鈴木氏はビールケースの上に乗ってドライバーに手を振った。
拡声器で「おはようございます。燕市長選挙に立候補した鈴木力でございます」と始め、「子育て環境の充実に取り組みます」、「日本一輝いているまち燕市」、「燕市長には鈴木力」、「3期12年の実績」などと繰り返した。登校する小学生は「なにあれ?」、「岸田総理?」などと不思議そうに見ていた。
新型コロナウイルス感染防止のため街宣車は用意しなかった。選挙危機感中のつじ立ちもこの日が最初で最後。街頭演説を行うていどで、新しい生活様式の選挙運動だ。
一方、更科氏はリオンドール燕北店前でつじ立ちし、無言でドライバーに頭を下げたり手を振ったりした。応援してくれる人はひとにぎりの親せきくらいで、ほぼひとりだだけの選挙戦。しかし街宣車を用意して毎日、市内を回っている。
街宣車で回っていてよさそうな場所を見つけるとそこで街頭演説。「市内のほとんどのスーパーの前でやった」と更科さん。朝のつじ立ちは6日から続け、充実している。
政治経験がなく知名度もない。とにかく顔と名前を覚えてもらうしかなく、市民の反応も想定内で「こんなものでしょうね」と淡々としていた。