新潟県燕市と市内の商工団体や業界団体は8日、燕市吉田産業会館で令和4年新規学卒就職者歓迎会を開き、市内の事業所に新卒で就職した27事業者の119人を歓迎し、激励した。
市内に就職した新規学卒者を行政、業界をあげて激励し、あわせて研修の場にもなればと毎年、歓迎会を開いている。スーツやユニホームで出席した新入社員は少し緊張した表情だった。
歓迎の言葉で燕市の鈴木力市長は「燕市の産業を支えてくれる皆さんの活躍に大いに期待する」、燕商工会議所の田野隆夫会頭は「失敗は非常に身に付く。いろんな挑戦をして糧のしてほしい」、来賓祝辞で桜井甚一県議は「挫折をひとつひとつ乗り越えることで一歩一歩、社会人として大きく成長する」とそれぞれエールを贈った。
新入社員代表で屋根用建築金具メーカーのスワロー工業株式会社に就職した皆川純一さん(24)は「これから何かとご面倒をおかけすることも多々あると思うが、失敗を恐れず若さとチャレンジ精神で全力でぶつかっていきたい」と謝辞を述べた。
皆川さんは兵庫県出身。神戸芸術工科大学でプロダクトデザインを専攻した。2年間、休学して海外留学したときにキッチン用品を探していてオーストラリトアとオーストリアで燕製品に出会い、日本の金属加工技術の高さに驚き、燕三条にたどり着いた。
燕三条はアウトドア用品の聖地とも言われ、アウトドア用品を開発したいと思った。スワロー工業は2年前にアウトドアブランドを立ち上げたばかり。アウトドアの有名メーカーよりも「いちから自分が携わってブランドを構築したい」とあえてアウトドア用品の歴史が浅いスワロー工業を就職先に選んだ。
皆川さんは「企業が挑戦する人を応援してくれる環境があり、海外での経験を生かしてくれる。開発だけでなく販売も含めアウトドア事業に経験を生かしたい」と目を輝かせていた。