新潟県内各地でコロナ禍でのことしの夏まつりの実施の判断が分かれるなか、燕市の鈴木力市長は26日の定例記者会見で、感染防止のため2年連続中止した燕市夏まつりをことしは3年ぶりに開催すると発表した。
7月16日(土)、17日に分水地区の「第49回分水まつり」、23日(土)に吉田地区の「第63回吉田まつり」、23日(土)、24日(日)に燕地区の「第49回飛燕夏まつり」が行われる。
それぞれの夏まつりを主催する各協賛会は、感染症対策として会場の分散、行事の短縮などさまざまな工夫、対策に取り組む。分水まつりは行事内容を一部見直し、交通安全パレードや民謡流しは行わず、マーチングバンドは移動せずに停止演奏で行う。
吉田まつりは例年、2日間のところ1日に短縮し、山車巡行と一方通行で密にならないように工夫して民謡流しを行う。飛燕夏まつりは会場を分散し、大食い大会やクイズ大会など新たな行事を行う。
これまで燕市夏まつり最終日に開いた3地区合同の燕大花火大会に代えて、8月27日(土)に大河津分水通水100周年記念花火を打ち上げる。日程は100年前に通水が開始された8月25日に近い土曜に設定。会場は大河津分水の高水敷で堤防を観覧場所とし、可動堰(かどうぜき)でナイヤガラ花火も行う。
鈴木市長は「コロナ前と同じレベルの協賛金が集められるかどうかは見通せない」とし、それを想定して当初の予算の段階で市の補助金、予算を増やした。とくに花火は大河津分水通水100百周年の位置づけをもたせ、全額公費で負担しようという予算を組んでのぞんだ。
協賛金の額は従来の半分程度を目標にし、花火では遠くて見に行けないという人もいるので、それぞれの協賛会でまつりの予算に充当すると話した。
三条市の三条夏まつりは前日25日に花火大会以外の行事はすべて中止することに決まったばかり。これまで両市の感染対策は三条市より燕市の方が安全サイドに寄っていた印象があるが、夏まつりの実施については結果的に三条市の方が安全サイドに寄った形になった。