三条市消防本部(古関勝昭消防長)は9日、見事なチームワークでAED(自動体外式除細動器)を使った人命救助に貢献、功績のあった三条市栄体育館に勤務する一般社団法人スポーツ協会の職員5人に消防長名で感謝状を贈って表彰した。
表彰されたのは事務局次長の吉田一貴さん(40)をはじめ、本田圭さん(32)、狩野真由美さん(30)、松永真由子さん(38)、鈴木みどりさん(49)の5人。
ことし1月27日、職員と顔なじみの三条市に住む常連の利用者の60代男性が急性心筋梗塞(こうそく)を発症し、体育館玄関ホールで倒れた。倒れた男性を発見した利用者が事務所に連絡し、職員が救命措置にあたった。
吉田さんが指示を出し、本田さんが心肺蘇生を試み、館内に設置されているAEDを装着。狩野さんが心臓マッサージを交替し、松永さんが119番通報して到着した救急車を誘導、鈴木さんが声かけして周囲の安全を確認した。
毎年2月に行っているAEDの訓練通りに見事な連携プレーで命を救うこと成功した。倒れた男性は翌月には元気に栄体育館を訪れて職員に感謝の気持ちを表した。
表彰式では古関消防長が一人ひとりに感謝状を手渡した。古関消防長は、不特定多数が利用する施設なので救命措置が必要な場面に遭遇することが一般市民より多いと思われ、「早期119番通報と適切な心肺蘇生法、AEDの使用、さらに救急隊の誘導と、勇気ある行動など、一連の行動により尊い命が救命され、感謝申し上げる」、「今後も三条市民が安心して利用できる体育館であるよう、ハードとソフトの両面で協力もお願いする」と述べた。
吉田さんは「今後も迅速に行動できるようにしたい」、本田さんは「当たり前のことをして感謝状をいただいて光栄」、狩野さんは「チームワークで助けられてよかった」、松永さんは「みんなが役割を果たして元気に回復されて安心した」、鈴木さんは「うまく連携できて男性が元気に回復してくれて本当によかった」とそれぞれ話した。