6月4日(土)、5日(日)の2日間、新潟県三条市の三条凧(いか)合戦の組み合わせ抽選会が22日、開催場所の三条防災ステーションで行われ、新しく誕生した5つの凧組を含め参加20凧組の組み合わせが決まった。
ことしは新たな凧組の参加を積極的に募集したところ、「福ノ島会」(Candle JUNE代表)、「越後三条鍛冶集団」(曽根忠幸代表)、「下田村羚羊会」(今井将智代表)、「燕三条愛粋会」(吉田鉄平代表)、「保内植木組」(古川敬之代表)が名乗りを上げた。
紅組 | 白組 | |
---|---|---|
A | 一ノ木戸清正組 | 東三条五月会 |
保内植木組 | 燕三条愛粹組 | |
三条越路組 | 市役所倶楽部 | |
越後三条鍛冶集団 | 清友会 | |
上町組 | 凧の藤組 | |
B | 謙信組 | 旭組 |
福/島会 | 下田羚羊会 | |
大町組景清 | 三条小町会 | |
健青会 | 三龍会 | |
風神組 | 隆青会 |
「福ノ島会」は、被災地支援に取り組む一般社団法人LOVE FOR NIPPONで結成。3月11日に福島県楢葉町で行われた復興支援イベント「SONG OF THE EARTH 311」で廣末順代表理事が三条凧合戦への参加を明言していた。
「越後三条鍛冶集団」は、三条の鍛冶職人でつくる団体。「下田村羚羊医会」は初めて下田地区に生まれた凧組。「燕三条愛粋会」は燕三条青年会議所が母体、「保内植木組」は植木の産地で知られる保内地区の植木や造園業者でつくる。
新型コロナウイルスの感染防止のため一昨年、昨年と三条凧合戦は中止。3年前は18の凧組が参加したが、今回はコロナ禍や参加者不足でそのうち3つの凧組が参加せず、新しい凧組を合わせて参加は20にとどまるが、不参加を含めて23の凧組が名を三条凧協会に名を連ねる。
これまでピークは26。主催する三条凧協会の須藤謙一会長は「全盛期に戻りつつあるなという気持ちでいっぱい。凧合戦の伝承を次につなげられる形が、携わる人が増えるのは非常に喜ばしい」と話した。
合戦は紅白の陣地に分かれて行い、感染リスクを減らすため紅白それぞれAとBの2つのブロックに分けてブロックごとに出場するので、一度に紅白5組ずつ、10組で合戦する。さらに凧組の選手も1組10人までに制限。これまで30人を超える凧組もあったが、人数制限により頭数の多い凧組が有利ということがなくなり、より公平性、ゲーム性が向上しそうだ。
合戦は1日目が午後1時から4時まで、2日目が午後0時15分から3時まで。合戦中はマスクを着用する。2日間とも物産販売、凧グッズ販売、飲食コーナーなどがあり、2日目は午前9時から開会式のあと、アトラクションできらきら保育園と三小相承会の和太鼓演奏、凧揚げセレモニーが行われる。加えて2日目は三条マルシェも同時開催される。
22日は組み合わせ抽選と新しい凧組の紹介のあと、2回目の揚げ師育成技術伝承講習会も開かれた。新加盟の凧組にベテランの凧組の揚げ師が加わる「兄弟組」制度を導入。講習会でもベテラン揚げ師が凧の調整や凧糸の結び方から新しい凧組を指導した。