新潟県三条市の大崎山へことしも夏鳥のサンコウチョウがやって来た。大崎山中腹にある三条市グリーンスポーツセンターの鳥羽和明センター長(48)は8日、初めてのその姿をカメラでとらえた。
サンコウチョウは夏に日本に渡来する。目の周りに鮮やかな水色のアイリングがあるのが大きな特徴。オスの尾羽は体調の3倍ほどもあり、鳥羽さんが撮影したのはオスとわかる。
体に似合わない大きな鳴き声が「ツキ(月)ヒー(日)ホシ(星)、ホイホイホイ」と聞こえることから「三光鳥」と呼ばれる。
「この夏は夏鳥のサンコウチョウとアカショウビンのどっちかを撮りたいと思っていた」と鳥羽さん。数年前にバードウォッチャーからサンコウチョウを教えられてその存在を知った。それからサンコウチョウの鳴き声は今までも何度か聞いていて、ここ1カ月は何度も聞くことができた。
1カ月ほど前に鳴き声に気付いて初めてサンコウチョウを目撃した。2年前の11月に超望遠のコンバクトデジタルカメラを買ってから大崎山で野鳥を撮影しているが、間に合わせずにピンぼけ写真ていどしか撮れなかった。
今回は1分間近く枝に止まっていたサンコウチョウの撮影に成功。しかも何も邪魔されずにサンコウチョウの全身を撮影できた。「あこがれていたので、久しぶりにどきどき興奮しました」と鳥羽さん。「一発目にしては枝かぶりもなく、その割には良く撮れたと思う。しかも振り返ってくれて」と結果に大満足だ。
「次はアカショウビンですね」と鳥羽さん。アカショウビンはカワセミの仲間で、赤い羽毛をまとう。葉が生い茂る今はバードウォッチングに適さない季節だが、「姿は見えなくても声を聞いているだけでもいやされるので、ぜひ大崎山は野鳥の声を聞きにきてほしい」と話している。