新潟県加茂市の加茂山に鎮座する式内社、青海神社で昨年に続いて「あかりまいり」が始まった。7月10日までの毎週末、境内に設置したあかりを点灯させ、半年分のけがれをはらう6月30日の「大はらえ」にあわせて夏の夜の風情のなかで参拝してもらっている。
7月10日までの金、土、日曜に加えて、大はらえの木曜の6月30日に、午後7時から9時ごろまで、球形などの200個近いあかりを点灯している。
拝殿前のあかりは、参拝者をセンターで感知すると点灯。鶯張り廊下のあかりは紅白に点滅する。参道の男坂や女坂にもあかりが並び、幻想的で厳かな雰囲気を強調している。
大はらえは1年を半年に分けて罪やけがれをはらう神事で、6月と12月の最後の日「晦日(みそか)」に行われる。12月は大晦日として誰もが知るが、6月は「夏越(なごし)のはらえ」として罪やけがれを人形(ひとがた)に託したり、茅の輪くぐりを行う神社もあるが、あまりなじみがない。
6月の大はらえを知ってもらえるものをと「あかりまいり」を企画。初めて行った昨年は準備に手間取って大はらえを過ぎて7月中旬から行ったが、ことしは間に合った。
初日24日はあいにくの雨降りで参拝に訪れる人はほとんどなかった。権禰宜(ごんねぎ)の古川修さん(42)は「青海神社の創建から1300年の間、たくさんの人が祈願してきた思いが集まっている場所。神さまが引き立つようなことがしたかった」と言い、「半年参りを大事にしていただきたい」と夜の参拝を待っている。