新潟県弥彦村の弥彦の丘美術館は、25日から7月31日まで企画展「山田昌三展ー北の漁婦に魅せられてー」を開き、三条市の洋画家、山田昌三さん(85)の作品17点を展示している。
山田さんは新潟市南区新飯田に生まれ、中央の洋画団体「光風会」の会員で日展会友、2020年から三条市の洋画団体「白陽会」の会長に就いている。
これまでも数多く個展を開いているが、弥彦の丘美術館では初めて。今回は日展に応募している100号の大作7点と20号、30号の作品10点を展示している。
大作のモチーフは、20代で絵を始めたことから続けている漁港で働く女性。胸当て付きのゴムズボンをはいたがっちりした女性が魚や網を持ったりして働くた姿をたくましく描いている。小品はスケッチ旅行などで描いた風景画で、地元三条市でスケッチした作品もある。
60歳で三条信用金庫を定年退職してから25年になるが、今も日展と白陽会展に出品するため、それぞれ100号の大作を制作している。「よく100号を描くのにどれくらい時間がかかるのかと聞かれるが、出品作品と思って描くことはない。常に大作を2点、3点を制作していてうまくいっているものを仕上げて出品している」というのが山田さん流の大作制作のこつだ。
おかげで休むことなくカンバスに向かう絵描きとしての毎日。「描くをやめるわけにはいかない。ずっと続けたい。作品は今も少しずつ変えている」と向上心は衰えを知らない。
会期中はできるだけ会場に詰めている。会期中は無休で午前9時から午後4時半まで開館。入館料は高校生以上300円、小中学生150円。弥彦の丘美術館は弥彦村大字矢作402番地、電話「0256-94-3131」。