ものづくりで知られる新潟県燕三条地域の名だたる工場を開放する「燕三条 工場の祭典」。ことしは10月7日から9日までの3日間、3年ぶりに開催されることになり、開催に向けて5日、第1回定例会議が開かれ、始動した。
燕三条地域は、金属加工を中心とした地場産業の集積地。2013年から毎年、オープンファクトリーを中心とした 工場の祭典が開かれてきたが、新型コロナウイルスの感染防止のため、2年前は初めて中止。昨年は展覧会「燕三条ファクトリーミュージアム」だけが行われた。
感染が落ち着いてさまざまな活動が再開されるなか、工場の祭典もことしは感染防止に努めながら開催することが決定。前回2019年は過去最多の113のKOUBA(工場・耕場・購場)が参加したが、今回は継続72、新規11、復活2の計85KOUBAが参加を申し込んだ。
会期は前回より1日短い。感染防止のため来場者は登録制。スマートシティウォレットアプリを使って登録し、総合案内所かKOUBA内案内所で登録確認、検温、ワクチン接種か陰性証明を確認し、受け付けしたことの証明にもなる専用マスクを受け取ってからKOUBAへ出向く。各KOUBAでは各見学先で入り口のQRコードを読み込む。
総合案内所は燕三条駅、三条市図書館等複合施設「まちやま」、燕市産業史料館の3カ所に設置するほか、来場者の対応に協力するKOUBAにKOUBA内案内所を設ける。
工場の祭典のガイドブックとなるブックレットは、ことしは制作せず、ウェブサイトに情報を集約する。無料配布していたマップフライヤーに代えて大判のマップポスターを作成して公共施設や各KOUBAに掲示する。
ことしは工場の祭典がスタートしてちょうど10年目。ことしの実行委員長は2019年から続けている齋藤和也さん(35)=有限会社ストカ専務取締役=は開会のあいさつで、昨年は展覧会だけで一部のKOUBAしか参加できなかったことに「おきざりにすると思われるような開催になった」とわび、「新たな発信の仕方を皆さんと考え後世に残していけるよう皆さんと考えたい」と協力を求めた。
またケンオー・ドットコムの質問に「KOUBAの当たり前の日常を当たり前に見ていただくことができる。ここに踏み込めたのはめちゃくちゃうれしい。ぜひ多くの皆さんに来ていただき、第10回を盛大に盛り上げていただきたい」と話した。
会議はこのあと8月、9月と月1回開いて本番を迎える。