新潟県三条市は、スマホアプリを使った生理用ナプキン無料提供サービスを県内で初めて導入し、24日にオープンする図書館等複合施設「まちやま」のトイレに設置し、費用負担ゼロで必要な人が必要なときに生理用ナプキンを手にできる環境を整備する。
オイテル株式会社(小村大一社長・東京都港区虎ノ門4)が提供するサービスを利用する。個室トイレ内の壁に生理用ナプキンが出てくる幅と高さが約30センチ、奥行き13センチのディスペンサーを設置。スマホアプリ「OiTr」をダウンロードして操作すると、生理用ナプキン1枚が出てくる。1回目は登録不要だが、2回目からはメールアドレスなどの登録が必要になる。
ディスペンサーには生理用ナプキン52枚が入り、前面にはディスプレーがあり、ここにターゲティング広告が表示される。いわゆるデジタルサイネージで、オイテルはその広告収入を得ることで、生理用ナプキンの購入に費用から設置費用、ランニングコストなどすべてをオイテルが負担するため、三条市の負担はゼロになる。
ただ、ナプキンの配送料は当面は無料だが、いずれも負担する必要があるかもしれない。このディスペンサーを「まちやま」のオープンまでに館内のトイレに6台を設置する。オイテルのホームページによると12日現在、全国で147施設に1,947台が設置されている。
生理に伴う負担軽減を図り、経済格差やジェンダーギャップの解消を図ろうと設置するもの。県内でも自治体で生理用ナプキンを購入して施設に配置して自由に持ち帰ってもらう形で無料提供しているところはあるようだが、機器を常備して無料提供する日本初のオイテルのサービスの導入は、県内では三条市が初めて。これに伴い、15日に三条市とオイテルで協定締結式を行う。