新潟県弥彦村の越後一宮「弥彦神社」(渡部吉信宮司)の夏の大祭「燈籠(とうろう)神事」にあわせて日本三大燈籠祭りのひとつで国の重要無形民俗文化財の「弥彦燈籠まつり」が24日から26日までの3日間にわたって行われ、25日は11基の大燈籠の巡行や花火大会行われて3年ぶりのまつりは最高潮に達した。
この日は少しでも涼しい時間帯にと朝に移した子ども燈籠押しに始まった。弥彦神社で大祭と特別祈願の神事、仮舞殿で里神楽奉納、剣舞・詩吟奉納と続いた。
夕方から「お欅引(けやきびき)」で巡行路をはらい清めて、ボーイスカウトを先頭に弥彦山(634m)を下山した約200人が神社に参拝してから弥彦山松明大行進を行った。
灯籠は角棒を組んで幅約1m、長さ約2.5m、高さ約60cmの方形にし、上と側面に紙を張ってあかりともし、四方に紙を張り、上に造花を飾ったもの。参拝してから一の鳥居前に集結した。
弥彦山松明大行進が一の鳥居を出るのと同じタイミングで奉納花火大会がスタート。それに燈籠、みこし行列が続き、神社通りから外苑坂通りを進んだ。
新型コロナウイルスの感染拡大のため、2年続けて中止になった。3年ぶりの開催も感染防止対策を行い、本来、行列は周回するルートだが、ことしは「ヤホール」前までで折り返した。講中が神社通りのそれぞれの宿で踊りや演奏を披露する「宿下(やどさが)り」は中止。燈籠の担ぎ手はマスクを着用し、飲酒、燈籠を押し合ったりもんだり回ったりも禁止とした。
例年なら最も熱気であふれる宿下がりの段階で、すっかりできあがっているところ。「みんなストレスがたまっているかも」と話す人がいた一方、「開催できることに意味がある」という人も。ただ何もかも自粛とはいかず、燈籠を押し合うことはなかったが、もんだり回ったりしてエネルギーを発散する場面もあった。