JAにいがた南蒲の管内、三条市大島地区と加茂市では、ブドウの王様とされる「巨峰(きょほう)」の出荷が本格化。ことしは春先から天候に恵まれて順調に生育し、糖度が高く甘いブドウに仕上がっている。
大島地区ではハウス栽培の加温栽培と無加温栽培が主力。管内ではそれに露地栽培を加えて収穫時期を調整し、出荷期間を長くしている。
「巨峰」は7月下旬から盆にかけてピークを迎え、9月までに約25トンの出荷を見込み、28日から店頭に並んでいる。
収穫されたブドウは大島地区のJA大島選果場と加茂市の加茂集出荷場に持ち込まれ、県内4市場を通じて県内スーパーなどで販売される。
管内は県内有数のブドウ産地で、JAにいがた南蒲「天果糖逸(てんかとういつ)出荷販売協議会」の会員30人ほどが約10ヘクタールで栽培。ぶどう全体の出荷量は12月までに約80トンを予定し、8月上旬からは人気のシャインマスカットの出荷も始まり、12月まで出荷が続く。
27日、朝採りの「巨峰」をJA大島選果場に持ち込んだ石黒貴之さん(43)=代官島=は、加温栽培は「重油が高騰して厳しかったが、頑張ってこの時期に収穫が間に合った」。大島地区は信濃川と中ノ口川にはさまれた肥えた土壌でもあり、「天候に恵まれておいしくなっているので、ぜひ食べてください」と期待した。