首都圏の大学野球で試合の出場機会が少ない1、2年生の育成を目的にとした次世代育成大学野球サマーリーグが5日、三条市などを会場に開幕。慶応、早稲田、明治、立教、筑波、国学院、拓殖に新潟を加えた8校が参加して主力入りを目指して8日まで熱戦を繰り広げている。
夏休みに合わせて毎年開かれているが、新型コロナウイルスの影響で2年続けて中止し、ことしは3年ぶりの開催だが、直前に法政大学が参加を見合わせた。試合は三条パール金属スタジアム、見附市運動公園野球場、長岡市悠久山野球場、三条燕総合グラウンドの4会場で行われる。
地域のひとづくりプログラムとして4高校と大学の交流戦や小中学生を対象にした野球教室、障がい者野球チーム「新潟シリアス」との合同練習も行われるほか、早大が三条鍛冶道場でペーパーナイフづくりの体験を行う初めてのエクスカーション(小旅行)も組み込まれた。
初日5日は開幕戦に先立って開会式と始球式が行われた。野球を通した貢献活動のフィールドワークで三条市に入ったのが縁でサマーリーグの立ち上げから力を尽くしている大会実行委員長、慶応OBでもある松橋崇史拓殖大学准教授は、開会式であいさつ。サマーリーグの準備、企画、運営を全面的におこなっている20人の学生企画チームの人材育成にも寄与しており、「コロナで大変だった時期もあったと思うが、思う存分、練習の成果を発揮して夏のこれからのオープン戦、さらには秋のリーグ戦につなげていってほしい」と選手を激励した。
滝沢亮三条市長は、楽天イーグルスの早川隆久投手、ヤクルトスワローズの木澤尚文投手と、一軍で大活躍している投手も「サマーリーグをまさしく登竜門として駆け上っていってくれた」と成果を喜び、「ことし参加の選手にも本当に大いに期待している」と述べた。
協賛企業を代表してパール金属株式会社の金川寿泰シニアマネージャーから開幕戦の立教、明治のそれぞれ監督に記念品の折りたたみチェアをプレゼント。滝沢市長が始球式を行った。滝沢市長は小学生時代は少年野球チームに所属。2番で3塁手で地元の三条市下田地区では優勝経験もあり、三条パール金属での始球式も3回目とあってきれいな軌道のど真ん中のストライクを投げ、選手からはどよめきと拍手がわいていた。
開幕戦は野球好きや大学OBなど約100人が来場。平日の炎天下での観戦だけに、熱心な人ばかりだった。入場は育成協力金として1,000円の協力を求めている。大学高校交流戦は無料。参加全選手が掲載されているパンフレットを1,000円で販売し、大会運営資金に充てる。