新潟県加茂市の一般社団法人加茂青年会議所(市川裕理事長・会員21人)は10日開いた臨時総会で次年度理事長候補者に監事の川崎大一郎さん(37)=加茂市五番町=を決めた。
川崎さんは中央大学商学部を卒業して株式会社ビジネス・アソシエイツ入社後、2014年に家業の株式会社川崎薬品商会(川崎晃社長・加茂市五番町)に入社。15年に加茂青年会議所に入会し、AKARIBAの魅力発信プロジェクト副委員長、つくる真の小京都委員会委員長、事務局長兼会員拡大特別会議議長、専務理事、副理事、今年度は監事に就いた。
川崎さんは「会員が減っているなか、ウイズコロナかアフターコロナになるのかわからないが、今の問題より今後の問題、子どもたちの未来を考える活動をしていきたい」と話した。川崎さんの理事長候補者としての所信表明は次の通り。
川崎大一郎さんの理事長候補者としての所信表明
新型コロナウイルス感染症のパンデミックや緊迫状態にあるウクライナ情勢により、世界中で生産や物流が制限され、エネルギー資源、原材料などの価格の高騰は地方経済のみならず地域住民の生活を苦しめております。また少子高齢化や地方における恒久的な問題である人口流出は止まらず、企業は働き手が不足し、事業所数も減少しており、地域の活気は失われ続けています。そしてコロナ禍により拍車がかかったICT教育の導入等による教育現場の混乱、対面コミュニケーションの不足、若年層でのSNSの普及によりネットリテラシーを身に着ける必要性など、我々がこどもの頃では考えられなかった課題が現代の青少年育成には存在します。変化が求められる時代、この地域に住む我々は一体何ができるでしょうか。
私は2015年に(一社)加茂青年会議所に入会しました。入会当時は約40名いたメンバーも現在は半数となっております。近隣のJCや、地域の別の組織においても縮小傾向にあり、地域経済と比例するように青年経済人自体の数が減少しております。会員数が多ければその分出会いの数もあり、豊潤な予算にて大規模な事業も加茂JC単独で行えるかもしれません。しかし私は、出会いに重要な点は数ではなく深さであると考えており、我々が行う事業においても、青年会議所にて重要視されるのは、規模の大小ではなく地域をどれだけ巻き込む“運動”とできるかとされております。我々JAYCEEは変革の能動者たらんとし活動しております。現状に満足するのではなく、今こそ一人ひとりが未来を思い描き、まずは自己を、次に加茂青年会議所という組織を変革させ成長させる機会であると考えましょう。また現状に対し皆で英知を持ちより真剣に向き合うことで、真の友情を得ましょう。そして青年経済人として、勇気と情熱をもって我々が住み暮らす加茂市、田上町を明るい豊かなまちへと変えていきましょう。
今、日本のみならず世界中が先の見えない混沌の最中におり、我々が置かれている状況はそれぞれの社業においても、青年会議所活動においても決して楽なものではありません。しかし、コロナ禍による対面コミュニケーションの機会の減少はWeb会議の発展を生み、我々は時間や距離を気にせずに繋がる機会を得られました。ピンチのなかにはチャンスがあり、それを捉えることができるのは我々青年経済人であると思います。1965年より現在まで続く加茂青年会議所は、数多くの先輩方がその時代の課題にさきがけて向き合い、その変化に対応してこられた結果であります。変化が求められる時代、私は現在の加茂青年会議所もあるかを見極め、地域にさきがけ変革を起こせる組織であると信じております。以上、2023年度理事長候補者の所信とさせていただきます。