新潟県三条市のタクシードライバーで、フォロワー9万人を超えるTikToker(ティックトッカー)でインフルエンサーの「ひよりん」さんが18日、三条ふるさと観光大使に任命された。
ひよりんさんは三条タクシー株式会社(渡辺惣太社長・三条市興野2)に勤務して3年になり、本名は刈谷陽和(ひより)さん(25) 。会社の力になりたいとスマホの動画投稿サイト「TikTok」に「三条タクシー株式会社」のアカウントをつくり、昨年9月11日に投稿をスタートした。
全面的にひよりんさんが出演し、仕事に関連した動画を中止に体を張ってプライベートもさらした動画で人気を集めた。なかでもことし5月に投稿したバッテリーが上がったタクシーのエンジンをかける「バッテリーを下げる」というプロセスを撮影した動画がバズり、320万回再生を数えた。
三条市は、この日からふるさと納税の返礼品に三条タクシーギフト券を追加したが、その打ち合わせの段階でひよりんさんを三条ふるさと観光大使に任命しようという話になり、実現した。
ひよりんさんは午前11時に三条タクシーを運転するのではなく乗せてもらって三条市役所を訪れた。ひよりんさんは和服姿で、市役所正面玄関の階段にはひよりんさんのリクエストレッドカーペットを敷いた。
滝沢亮市長が「お待ちしておりました」と出迎えると、「本日はよろしくお願いいたします」とひよりんさん。滝沢市長差し出した手に手を添えてレッドカーペットを歩くと振り返って記念撮影に応えた。
市長室で滝沢市長からひよりんさんに任命書を手渡した。任期は1年間で自動更新する。滝沢市長は「三条市の観光振興をさらにお願いしたい」、「任命したからといって緊張されることなく、これまで通りのスタンスでやっていただければ」と期待。ひよりんさんは「ふだんから三条市、新潟県の魅力を発信しているがよりいっそう県外の方に伝わるように努力する」と述べた。
三条市としては、ひよりんさんを三条ふるさと観光大使に任命することがほぼすべてで、とくにひよりんさんと連携した取り組みやひよりんさんへの要望などは考えていない。
「うふっ」の連発がチャーミングなひよりんさん。カメラに囲まれた気持ちも「なんか、うふって思います」と表現。「緊張と言うよりわくわくが大き過ぎて、もうちょっと本当は叫びたいし、騒ぎたい」と笑った。
「今まで自分なりに発信してきたけど、市役所やいろんな人のアドバイスやアイデアを取り入れたい」とし、「会いに来ていただける、わたしが直接、魅力を紹介できるのがメリットなので、タクシードライバーとして三条市内はじからはじまで丸一日、楽しめる所があるので、お客さまに合った場所を提案したい」と、要望にそった観光案内を心がけると話した。
この日のようすはTikTokで動画配信用の撮影とライブ配信を行った。動画は今週中に投稿の予定だ。