「障がい児の学童保育」とも言われる「放課後等デイサービス事業所」の空白地域となっている燕市分水地区に放課後等デイサービス事業所を新設しようと、社会福祉法人 燕市社会福祉協議会(山岡重雄会長)は、来年4月の事業開始を目指して「(仮称)分水地区放課後等デイサービス事業」を建設するのに伴って30日、工事の地鎮祭(じちんさい)を行った。
敷地は、上諏訪地内の市有地で旧地蔵堂保育園跡地と分水福祉開館敷地の一部、1,283平方メートルの無償貸与を受ける。建物は鉄骨造平屋建てで延べ床面積422平方メートル。訓練指導室や多目的室を備える。利用定員は1日当たり10人、工期は8月3日から来年3月20日。
放課後等デイサービスは2012年に児童福祉法に定められた事業。障がいのある主に小学生から高校生が、放課後や長期休暇中に通い、学校外で集団生活する機会や居場所をつくり、障がいのある子どもをもつ家庭を支えるために創設された。
燕市内の放課後等デイサービスの利用は増加傾向にあるが、燕市が昨年、策定した第6期燕市障がい福祉計画では、今年度には市内事業所の利用受入可能数を超え、その後も利用者の増加が見込まれ、障がいのある子どもやその家族に対する支援を身近な場所で提供することが難しくなり、対応が求められた。
燕市内では燕地区と吉田地区には放課後等デイサービス事業所があるが、空白地域となっている分水地区に事業所を整備し、障がいのある子どもやその家族のニーズに応えようと新設することにした。燕市社協では、燕地区で市の施設の「はばたき」(道金)で放課後等デイサービスの運営を委託されているが、自前の施設は初めて。