燕市では現在、企業や団体に向けたマイナンバーカードの出張申請受付を実施している。10人ていどのまとまった数の申請があれば、スタッフが会社へ訪問し、申請に必要な顔写真の撮影を含む手続きをその場で受け付けている。
本来、マイナンバーカードを申請したり交付を受けるときは市役所へ出向かなければならない。しかし出張申請受付で申請すると、基本的に郵送での受け取りとなり、来庁が不要になることが大きなメリットだ。
出張申請受付を希望する場合は、燕市役所市民課に申し込み、日程調整や当日の持ち物の確認、書類の事前配布などを受ける。申請者のリストを提出すると、市役所側で個人情報が記載された申請書を事前に準備してくれる。
申請者は事前に「個人番号通知カード」と「本人確認書類」を準備。通知カードは平成27年に国が送付した緑色の紙のカードで、紛失した場合は別途紛失届を記入する。
本人確認書類(運転免許証、保険証、医療受給者証、年金手帳、パスポート、コロナワクチン接種証明書など)は2点以上必要で、不足していると市役所の窓口受取となる場合がある。
当日は本人確認を行ってから申請書にサインし、写真撮影、そのままオンラインで申請となる。手続きはひとり10分ていど。ノベルティのプレゼントもある。
カードが交付されるまで1カ月半から2カ月かかり、郵便局からの本人限定受取郵便で郵送されたカードを受け取って完了となる。
8月に出張申請受付を申し込んだ会社の社長は「出張申請受付に来てくれてとても助かった。マイナンバーカードの必要性はなんとなく感じていたが、みんな迷っている。なので、こういう機会があるとみんな作ろうという気持ちになる」と、出張申請受付のメリットを話す。
「これまでは住民票などが必要なときは郵便局で発行していたが、今度からはマイナンバーカードがあるとコンビニで発行できるということなので、活用していきたい」とマイナンバーカードの便利さを感じている。
マイナンバーカードでは、本人確認書類や保険証としての利用、オンラインでの行政手続き、近くのコンビニ店で住民票や印鑑証明などの各種証明書が受け取れるほか、話題のマイナポイント事業にも申し込める。
とくにコンビニ店での証明書発行は朝6時30分から夜11時まで対応しているため、日中に市役所で出向くのが難しい会社勤めの人にはうれしい機能だ。
市の担当者は「市民が手軽に申請できる環境をつくり、普及促進に努めたい。企業だけでなく、サークルや地域コミュニティーなどからも気軽に利用してもらいたい」と出張申請受付の積極的な申し込みを呼びかけている。問い合わせは燕市役所市民課(電話:0256-77-8339)へ。