ものづくり集積地である新潟県燕三条地域の名だたる工場を開放する「燕三条 工場の祭典」が10月7日(金)から9日(日)までの3日間開かれ、82のKOUBA(工場・耕場・購場)が参加する。3年ぶりの開催に向けて9日、最終第3回の定例会議が開かれた。
2013年から開かれているオープンファクトリーを中心としたイベント。新型コロナウイルスの感染防止で2年前は初めて中止し、昨年は展覧会「燕三条ファクトリーミュージアム」だけ開いた。
3年ぶりの開催のことしは、過去最多の参加だった前回2019年の113より31少ない82のKOUBAが参加。会期は前回より1日短い。
来場者はアプリ「SMART CITY WALLET」を利用し、事前登録をし、燕三条駅、三条市図書館等複合施設「まちやま」、燕市産業史料館の3施設に設置する案内所か各KOUBAの受付で登録完了を示し、オリジナルマスクを受け取る。オリジナルマスクが登録確認済みの目印になる。
あるいは、各参加KOUBAの受付で「来場者カード」に名前や連絡先を記入すれば入場できる。
工場の祭典のガイドブックとなるブックレットは、ことしは制作せず、ウェブサイトに情報を集約。無料配布していたマップフライヤーに代えて大判のマップポスターを作成して公共施設や各KOUBAに掲示する。
どのKOUBAを見学したらいいかわからない、ストーリーのある見学がしたいという人のために、オフィシャルツアーを7日と8日に1コースずつ行う。料金は税込み15,000円で、7日は航空関連ツアー、8日は若手職人探訪ツアーを企画した。
初日7日は「まちやま」で誰でも参加できるオフィシャルレセプションを行うほか、各KOUBAでも7、8、9日と燕市産業史料館、8日に燕市のフジノスと加茂市のG.F.G.S、9日に諏訪田製作所でそれぞれレセプションが行われる。
2019年から実行委員長を務める齋藤和也さん(35)=有限会社ストカ専務取締役=はあいさつで、「10年目の節目としてそれぞれの工場をしっかりお客様に伝えてほしい。産地から聖地へと、われわれも大きく目標をもって進んでいきたいなと思っている」と、ことしのキャッチコピー「Beyond KOUBA」に込めた思いを話した。
自身としては燕三条に行きたいと声をかけてくれる人が増えたと感じており、就職先としても燕三条が選択肢として県外からの目にふれる機会が増えたという声も聞き、「そうしたところを会期中に伝えられることができれば、皆さんの工場、事業にも少しでも戻ってくるものがあるのではないかと思う」と期待した。
定例会議後、出席者で記念写真を撮影し、キービジュアルのピンクのストライプをデザインしたポスターや段ボール箱を持ち帰った。