新潟県燕市に生まれとされる伝説が残る鬼「酒呑童子(しゅてんどうじ)」にちなんだ毎年恒例の「越後くがみ山酒呑童子行列」が25日、道の駅国上(燕市国上)で行われ、秋晴れに恵まれて大勢の来場者でにぎわった。
飲食や物販の出店があり、鬼関連グッズを作るワークショップ、ステージイベントは分水太鼓演奏、華やぎちんどん隊のパフォーマンス、最強鬼軍団による行列が行われた。
メーンの行列は、新型コロナウイルス感染防止のため一般参加はなし。酒呑童子をはじめ、京都・大江山を根城に京都を荒らし回った長岡市栃尾の軽井沢に生まれたとも伝わる茨木童子(いばらきどうじ)も初めて登場して11匹の鬼がそろい、高校生が演じる鬼になる前の酒呑童子も参加した。
赤、青、黄の3色の鬼がそれぞれに託された祈願を発表したあと、祈とうを受けてから「えい、えい、おー!」と声を合わせて気勢を上げて行列に出発した。
行列する鬼たちは、各所で止まって写真撮影などに応じた。見物客に取り囲まれて大人気。鬼を怖がって大泣きする子どもを鬼に差し出して抱っこして記念写真を撮る親も多く、日本三大鬼踊りのひとつとも言われる三条市・本成寺の鬼踊りのように縁起を担ぐようになっていた。