新潟県燕市は2024年度に燕市大曲地内の燕市交通公園北側にオープンする全天候型子ども遊戯施設の設計事業者に株式会社三上建築事務所(益子一彦代表取締役・茨城県水戸市)を選定し、契約に向けて準備を進めている。
応募23者で次点は隈研吾事務所
設計業務を委託する事業者を公募型プロポーザル方式で募集した。第一次審査には、県内外から応募の23者を対象に書類審査を行い、優秀な5者を選定した。第二次審査では、提案内容を公開プレゼンテーションや選定委員によるヒアリングで評価し、三上建築事務所が260点満点の204.8点で優先交渉権者と決めた。次点は株式会社隈研吾建築都市設計事務所で179.4点。
提案内容では、年齢ごとの身体機能の違いや興味のある遊具が異なることから、年齢に応じた施設のゾーニングを行い、3つのゾーンに分ける。
年齢に応じた3つのゾーニング
「0〜2歳児対象ゾーン」は、一緒に遊べる「よちよちひろば」としてクッションブロックや壁面遊具を設置。「3〜5歳児対象ゾーン」は、すぐに駆け付けられる「すくすくひろば」として、ロープのぼり、すべり台、クライミングなどを設置。「6児以上対象ゾーン」は見通しが良く見守れる「わいわいひろば」としてエアトランポリン、クライミングウォール、バランス遊具などを設置。そのほかにネットブランコやハンモックも設置する。
スケジュールは2023年度にかけて用地の造成工事、基本設計、実施設計を行い、23度から24年度にかけて建築や内装工事を行う。利用者の思いを設計に反映させた施設にするため、子育て世代の意見を取り入れるワークショップの開催などを検討しており、設計内容が一部変更になる可能性がある。
国上山と弥彦山をイメージ
燕市から望む国上山と弥彦山をイメージした館内で楽しんでいるようすが見える外観。全体を2階の回廊でつないで歩ける。
30日の定例記者会見で鈴木力市長は「燕市の子育て環境の目玉事業と位置付けている。大勢の皆さんから喜んでいただけるような施設にしていきたいし、財源はふるさと納税クラウドファンディングで全国から応援を募っているので、応援しようという人が1人でも増えればありがたい」と期待した。