裁判所の調停制度が始まってことしでちょうど100年になったのを記念して調停制度への理解を深めてもらおうと全国各地で地方裁判所による調停の出前授業が行われており、新潟県内では新潟地方裁判所が3日、三条市立大学で出前授業を行った。
1年生約70人が出席。新潟地方・家庭裁判所三条支部が調停制度について説明し、模擬調停も行った。調停制度は、調停委員会が当事者から言い分を聞いて解決案の提示などを行い、争いの実情に応じた柔軟な解決を図る制度。裁判と比べて自分で申立手続きできて費用が安く、解決のが移管が短く、非公開でプライバシーが行われ、裁判の判決と同じ効力があるといったメリットがある。
模擬調停では、学生2人が申立人と相手方の役になり、携帯電話をかけながら自転車を運転していて申立人が車とぶつかり、壊れた携帯電話の弁償を相手方に求め、あわせて車を運転していた相手方も車の修理費用を申立人に求めるといったケースを想定して行った。
模擬調停を見学した学生は「もっと被害やけががあったら調停制度もいいけど、今回のように携帯電話程度なら手続きや何回も調停に出掛けるのが大変。調停制度は聞いたこともなかったので、こういう制度があるということを知る機会になってよかった」と話していた。