毎年、夏休みに新潟県燕市燕地区の目抜き通りを車両通行止めにして開かれるイベント「200メートルいちび」は、新型コロナウイルスの影響で3年連続、ことしも中止になった。このままでは継続が難しくなるため、感染防止と両立させたイベントをと、31日のハロウィーンにちなんで24日から30日までの1週間、「200メートルいちび〜燕ハロウィンストリート」に形を変えて開かれる。
穀町、宮町、仲町、秋葉町の商店街から56店舗が参加
目抜き通りに並ぶ穀町、宮町、仲町、秋葉町の4つの商店街にある56店舗が参加する。キャッチフレーズは「商店街を歩いて宝を探せ!」。参加店には20センチ四方の店の紹介文や店の人の似顔絵が描かれた店舗紹介ボードを掲示してもらう。できればハロウィーン後もそのまま掲示してもらう。
「オカシチョウダイ」で菓子をプレゼント、スタンプラリーでエコバッグ
期間中は商店街にハロウィーンの飾り付けを行い、参加店で店の人に秘密の合い言葉「オカシチョウダイ」を伝えると、数量限定で菓子プレゼントがもらえる。
スタンプラリーも行う。参加店のうち5店を回って5つのスタンプを集めると、先着150人にことし1月に誕生した燕市商店連合会(遠藤重治理事長)の公認キャラクター「燕太(えんた)くん」のイラストがプリントされたエコバッグがもらえる。
28日は着物でまちあるき、29日はハルウィーンパーティー、落書き、かぼちゃ積みも
終盤はまちあるきイベントを開催。28日(金)は午前10時から午後3時まで宮町商店街の「紅屋」を着付け会場に「着物で宮町街あるき」が行われる。
29日(土)がハイライト。宮町の「つばめ産学協創スクエア」となり空き地がメーン会場になり、キッチンカーもやってくる。午前11時から午後3時まで「コスプレハロウィンパーティー」で、小路などにフォトスポットを用意する。
午前10時から正午まで「落書きコーナー」、11時から正午まで大きなかぼちゃを用意して積み上げて遊ぶ「かぼちゃ積みコーナー」を設置。商店街を紹介する似顔絵看板や動物アート看板で商店街を飾る。
200メートルいちびは、商店街を中心に実行委員会を組織して毎年8月の第3土曜に開かれた。商店街や市民有志が飲食や雑貨の販売、遊びなどを提供し、多いときは2万人もの人出を数える人気イベントとして定着している。
このままでは200メートルいちびが忘れられてしまう
200メートルいちび実行委員会の実行委員長で、菓子店「飴屋本舗」代表の遠藤重樹さん(34)は「ことしは何かやらないと200メートルいちびが忘れられてしまうと思った。人が大勢、集まらないようすれば問題なくできると思った」と言い、「今回、うまくいけば来年以降も残せるイベントにしたい。期間中はふだん商店街に来ない人にも足を運んでほしい」と期待する。
3年休んでリセットになったと前向きに
主催するのは、2年前に発足した宮町再開発プロジェクト「つばめまんなか商店街」。昨年9月から宮町商店街で写真スタジオでコーヒーが飲める店「SIIKS(シークス)」を経営する内山芳文さん(36)がその代表に就く。
新潟県消費喚起・需要拡大プロジェクトの補助金を受けた。開催期間を長くすることで密集を避けるなど感染防止に配慮した形で計画した。「200メートルいちびは商店街の感謝祭的なイベントだったが、それが感染拡大で一度、リセットできたと考えることもできる。新たな日ごろの感謝を伝えるイベントとして打ち出していきたい」と前向きにとらえている。