株式会社コロナ(大桃満社長・新潟県三条市)は4日、公益社団法人発明協会主催の令和4年度関東地方発明表彰で、温調システムの統合リモコンに関する発明が「発明協会会長賞」と「実施功績賞」を受賞し、太陽光発電装置と給湯機の連携に関する発明が「発明奨励賞」を受賞と発表した。これで1989年以降の同社の地方発明表彰受賞件数は累計89件となった。
温調システムの統合リモコンが発明協会会長賞に、その発明の実施で大桃社長に実施功績賞
「発明協会会長賞」を受賞した「温調システムの統合リモコン」は、熱源機で冷水か温水を集中して作り、各部屋まで循環させて冷暖房に使用する温調システムのリモコンで、従来は各部屋に設置していたリモコンを熱源機用のリモコンに統合したことに関する発明。
このリモコンは、2018年4月からヒートポンプ式冷温水システム「コロナ エコ暖クール8.7」などに採用し、リモコン設置数の削減で導入費用の低減や省資源化、宅内の美観維持、使いやすさの向上などに活用されている。
「実施功績賞」は、この温調システムの統合リモコンの発明の実施に関して、同社を代表して大桃満社長が受賞した。
太陽光発電装置連携貯湯式給湯装置が発明奨励賞に
「発明奨励賞」を受賞した太陽光発電装置連携貯湯式給湯装置は、気象情報に基づく太陽光発電の発電パターンと家庭の電力消費パターンを基に、太陽光発電の余剰電力によるわき上がった運転を最も長く継続できる時間帯を判断して湯を作ることができる、貯湯式給湯機に関する発明。
この機能は、自然冷媒 CO2家庭用ヒートポンプ給湯機「エコキュート」 の2017年モデル(CHP-37AX5ほか)から採用した。余剰電力の家庭内での消費を促進し、再生可能エネルギーの利用拡大に貢献している。
同協会主催の地方発明表彰は、各地方における発明の奨励、育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的に1921年に始まった。全国を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、北九州の8地方に分けて表彰を実施し、各地方で優秀な発明、考案、意匠を完成した人や発明などの実施化に尽力した人、発明などの指導、育成、奨励に貢献された人の功績を称え、顕彰している。