新潟県三条市下田地区の市立森町小学校(山宮尚校長)の5年生19人は6日、イベントを行って有機栽培したコシヒカリ、名付けて「森笑米(もりしょうまい)」を販売。近隣の市長や町長に来場を案内したところ、当日は都合がつかなかった福島県只見町の渡部勇夫町長が翌7日、森町小を訪問してくれた。
森町小5年生が3年目の「THE 米フェス」で有機栽培した米「森笑米」を販売
森町小5年生が毎年、米作りを体験し、地元で「THE 米(こめ)フェス」を開いて収穫した森笑米を販売してことしで3年目となった。ことしは6日にスポーツセンター「はやぶさ」前の広場で開いた。
ほかに地元の人たちが栽培したコメの販売と並んで3合パック500円で販売し、1時間半あまりで120パックを売り切った。5年生の招きにこたえて当日は滝沢亮三条市長と藤田明美加茂市長が会場を訪れた。
県をまたいで三条市と接する只見町は、数年後に国道289号の交通不能区間「八十里越」が開通する。渡部町長は当日、公務があって出席できなかったが、森町小を訪問するためにトンボ帰りの強行軍で来校。滝沢市長も森町小で渡部町長を迎えた。
「THE 米フェス」を5年生が渡部町長に報告
5年生は「THE 米フェス」の準備や当日の状況を渡部町長に報告した。当日はライブやステージイベントを行い、郷土料理のひこぜん焼きを5年生のアイデアで「イグサみそ」の代わりにそれぞれカボチャ、サツマイモ、あんこを塗った3種類をご飯に塗ったセットを800円で販売し、これもすぐに完売。「森笑米」のキャラクーに「マイモリちゃん」に加えて新しく誕生した妹キャラクター、漢字では同じ「米森」の「コメモリちゃん」も紹介した。
5年生は「準備するのは難しかったけど楽しかった」、「米フェスが成功してうれしい」、「来場した人からマイモリちゃんに手をつないでくれと言われたのがうれしかった」と感想を話した。
5年生から渡部町長に森笑米をプレゼント。「THE 米フェス」の実行委員長で地元の下田のフォークシンガーで消防士の熊倉善幸さん(45)が「THE 米フェス」をきっかけにつくったオリジナル曲「お米のうた」を5年生と一緒に大合唱した。
渡部町長は「わがまま行って翌日になってしまった。こんなに大歓迎してしていただき、非常にうれしい思いでいっぱい」と感激。5年生の報告に「きのうの米フェスのようすが良く手に取るようにわかった」と話した。
5年生からの手紙に「ぐぐぐっと動かされた」と渡部町長
渡部町長は、5年生から案内の手紙をもらい、{これはどうしても行かないとと思って役場の6日の予定をキャンセルしてと言ったが、町長、さすがにそれは無理だと言われた」と笑わせた。
「お手紙をいただいたことで、わたしの気持ちがぐぐぐっと動かされた」と話し、滝沢市長と力を合わせて八十里越が1カ月でも1日でも早く開通し、「4年後には通行止めを気にしないで森町小学校と只見町の小学校が交流きる日が近づいている」と期待した。
渡部町長は手紙を書いてくれた5年生に土産を手渡し、5年生全員に俳優の六角精児さんも大好きな只見町のパン店「三石屋」のソボロパンをプレゼントした。
このあとNPOソーシャルファームさんじょうの地域おこし協力隊と一緒に「八十里御膳」で会食して帰った。