新潟県弥彦村の友好都市、モンゴルのトゥブ県エルデネ村の有効交流団の教育関係者ら7人が8日から13日まで弥彦村を訪問し、教育機関の視察などを行っている。
2015年に当時の横綱日馬富士が弥彦神社の相撲場開きに訪れたのをきっかけに交流が始まり、翌16年に弥彦村とエルデネ村が友好都市協定を締結した。
交流の一環で毎年、交互に子どもたちの現地訪問を行ってきたが、新型コロナウイルスの影響で20年、21年は中止。ことしは両村が互いに子ども派遣する計画だったが感染が収まらずに3年連続の中止になった。
一方で以前からエルデネ村の学校教諭が弥彦村の教育現場を視察したいとの要望があり、おとなだけでもと今回の交流訪問が実現した。これに先立って9月に弥彦村の職員2人と小中学校の校長がエルデネ村を訪問している。
エルデネ村の友好交流団はエルデネ村義務教育学校の校長を団長に教諭4人とエルデネ村保育園の園長とエルデネ村文化センター所長で、団長以外は女性。10日はひかり保育園、弥彦小学校、弥彦中学校の順に視察の日程を組んだ。
ひかり保育園(50人)では、保育室や調理施設の設備や園児の日常、遊戯室で歌や体操、ゲームなどをする園児のようすを見学。園児のようすに目を細め、歌に拍手し、園児から手紙や折り紙のプレゼントをもらった。
いちばん熱心に視察していたのは、やはりエルデネ村保育園のゲンデン・ウルジースレン園長。スマホで写真や動画を撮影し、メモを取って情報を記録していた。
ゲンデン・ウルジースレン園長は「先生が子どもたちのことを一生懸命、考えててやっていると、とても参考になった」と言い、「ひとつの教室に先生が2人いて、0歳の教室は4人もいるのに驚いた」とモンゴルより保育士が多いことに感心した。
園内の掃除、保育士の資格、延長保育の保護者の費用負担など現実的なことを質問していた。
このあと友好交流団は11日は村内観光視察、12日は県内観光視察、13日は東京へ移動して新潟を離れ、14日は東京都内観光視察のあと15日に帰国する。