新潟県燕市で学生インターンシップ事業に取り組む公益社団法人つばめいとは7日、燕市立燕中学校で「燕の未来を語る会」を開き、3年生約200人から燕市で活躍する若手3人の講師から燕での活動を選んだ理由や燕市への期待を聞き、それぞれが願う燕市の未来を考えてもらった。
つばめいとは昨年度から燕中と連携し、とくに「総合的な学習の時間」を活用してさまざまな活動を行っており、初めて「燕の未来を語る会」を企画した。
講師はフルート奏者の本宮宏美さん(38)、アートデザイナーの嶋田雅紀さん(30)、2021年に埼玉県から燕市に移住した岩波陸さん(27)。体育館で3人と代表の生徒5人が車座になってトーク形式で進行し、ほかの生徒がそれを囲むように座って話を聞いた。
本宮宏美さん「夢があろうがなかろうが生きていける」
講師3人は今に至るまでの経緯やその時、その時、思いや選択を話した。本宮さんは「みなんがそこに来ればひとつになれる場所。何もない場所がほしい。大事なのは環境じゃない」と、地方で生きることはハンディではなく、環境を口実にしないことを求めつつ「できないことがあるから、できることを見つけられる」、「息を吸っていれば夢があろうがなかろうが生きていける」と必要以上に自分を追い込まないよう勧めた。
嶋田雅紀さん「挑戦して失敗しても今に戻るだけ」
嶋田さんは昔を振り返り、「無理だからやめとこうと働き、いつの間にか死んだように生きていた。それは死んでいるのと一緒」。「挑戦して失敗しても今に戻るだけ」、「自分が好きなことがどうやったら人のためになるかと考えることによって仕事になる」、「好きなことを突き詰めたら好きなことがちょっとずつ変わった。やってみて出会えた変化も大事」と経験から学んだことを話した。
岩波陸さん「とにかく動いてみること」
岩波さんは「燕へ来たことでだいぶ流れが変わった。とりあえず動いたらいい。頭で考えたらきせるで食べていけるわけがない。とにかく動いてみること。1回ばかになってみること」と考えるばかりでなく行動することの大切さを話した。
大学へ行こうと考えている生徒の挙手を求めると半数ほどが手を上げた。中学生では明確な将来の目標をもつ生徒が少なかったが、3人が口をそろえるように話したチャレンジ精神と行動することの重要性を強く学んでいた。
最後に本宮さんがフルート演奏を披露したあと、講師も参加して意見出しなどを行った。