新潟県燕市吉田地区の吉田商工会(星野光治会長)女性部(高浪智哉子部長・部員72人)は10日、初めて開いたチャリティーバザーの売り上げそっくり約10万円を吉田地区の商店街の活性化に役立ててほしいと燕市に寄付した。
10月16日に吉田総合体育館でチャリティーバザーを開き、部員が持ち寄ったほとんどが新品の物品や食品を販売した。家で眠っていた洗剤やタオル、洋服といった遊休品のほか、店を経営する部員が多いので季節外れになってしまった商品や売れ残った商品を持ち込む人もあり、数千円で販売した掃除機もあった。
あわせて販売するものを検討するなかで、SDGsにつながるものをと「あずま袋」を部員で手作りした。1枚100円で販売し、104袋が売れた。その端切れで作ったコースターも30セット販売した。
あずま袋の生地は部員が寄付した。手間暇をかけてあずま袋を作り、手弁当でチャリティーバザーを開いた。当日は約400人が来場した。売り上げは9万9157円で、そっくり寄付に充てた。
もともと飲食店に声をかけて商品を持ち寄って「おうちで忘年会」を開いていた。女性部のなかだけの活動だったが、一歩進んで地域のために何かできることはないか、バザーをしてみないか、売り上げ金は燕市のために使ってもらうことはできないかと、初めてチャリティーバザーを開いた。
10日は部長の「おしゃれサロンみなみ」(燕市吉田上町)を経営する高浪智哉子さん(63)をはじめ女性部の担当ら5人で市役所を訪れ、鈴木力市長に寄付を手渡した。高浪さんは「少しでも燕市の活性化の力になれれば」、「みんなで盛り上げてとにかく大好きなまちを元気にできたらいいなという母ちゃんたち」と思いを話した。
内部だけで活動してきた女性部にとってチャリティーイベントは初めて外部にアピールする取り組みだった。今後もこうした企画を検討していく。あずま袋は、いずれ道の駅で販売してもらえるような商品にしたい考えだ。
また、会場では「こんな燕市があったらいいな」を来場者から付せん紙に書いて模造紙に張ってもらった。書いた人に菓子をプレゼントしたこともあり、約100枚もの願いが寄せられた。