16日行われた令和4年度新潟県知事表彰で、電機メーカーの株式会社ツインバード(野水重明代表取締役社長・新潟県燕市吉田西太田)は、新型コロナウイルスワクチンの運搬庫として大きな注目を集めたポータブル冷凍機「ディープフリーザー」の開発と量産化で技術賞を受賞した。
「ディープフリーザー」は、2013年に国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」に搭載された冷凍冷蔵庫に使われたフリーピストンスターリングクーラー(FPSC)と呼ばれる冷却エンジンの技術によって製品化された。
コロナワクチンの運搬庫として大量受注し、短い納期が求められるなか速やかに生産体制を構築し、2001年に厚生労働省と製薬会社へそれぞれ5000台を納入し、これまでに累計1万2000台を出荷。累計約9000台のリフレッシュサービスを請け負い、同社の業績はもちろん、ブランド価値向上にも大きく貢献。国内のワクチン接種を支える大きな基盤になった。
ジャパン・ツバメ・インダストリアルデザインコンクール2021では、グランプリとなる経済産業大臣賞を受賞した。
県知事表彰では県政功労者、技術賞受賞者、一般功労者で43人と3団体が表彰されたが、技術賞受賞者はツインバードだけ。ツインバードは初めての県知事表彰となり、午後2時からハミングプラザVIP新潟(新潟市中央区)で行われた表彰式で花角知事は「本業績は本県産業の振興及び県民福祉の向上に貢献され、その功績は特に顕著であります」と表彰状を読み上げて河村吉章取締役に手渡した。
ケンオー・ドットコムの取材に対し野水社長は「名誉ある賞をいただき大変、光栄です。この技術は新潟、燕三条の技術が詰まっており、ご協力いただく企業の皆さまにも感謝を申し上げます」とコメントした。
このほか、県央地域と見附市関連では県政功労者として在籍20年の桜井甚一県議、が県政功労者、一般功労で阿部銀次郎三条市議、大岩勉燕市議、佐々木志津子見附市議、土田昇燕市議、中野元栄加茂市議、交通安全功労で長谷川サチ元一般財団法人見附地区交通安全協会理事が表彰を受けた。